■年金ポートフォリオ・戦略アップデート
様々な見地から、米国市場は既にブル相場の終盤にあることは明らかである。各自ポートフォリオの「品質管理」が必須であり、遅すぎるよりは早過ぎるほうがいい。
固定収入(意外と隠れたリスクを含んでいる)から保有株式まで、今は必要に応じて総点検し、非常時への備えを本格的に考えるべき時だと思う。
特に「債券」には注意を払いたい。過去7年間、多くの投資家が高利回りを求め、リスキーな債権へ資金を傾けている。額にして1兆ドル、約8割もの米社債及び企業借入が、投資不適格級にある現実を注視しなくてはならない。
凝ったネーミングの債券、例えば債務担保証券とか、レバレッジローン、何らかの高利回り債券等、隠れたリスクがないか再確認が必要である。
これは、より投機的な債権等を保有することそのものがハイリスクと言うより、ハイリスクな債権はある時点を境に、加速度的に「リスク度が増すリスク」があるためである。
同様に、株式投資においても安全第一な姿勢に切り替えたい。各銘柄毎にどのような負債を抱えているのか、またバリュエーションが高過ぎないかなど再確認する必要がある。
それは「空中遊泳中」の銘柄はもとより、仮にディフェンシブセクターにある銘柄であっても、各企業のバリュエーションチェックを慎重にしたい。
今の米市場では、生活消費財銘柄ですら既に高値圏にある。例えディフェンシブ銘柄と言えども、ここからベア相場入りすれば相応のダメージは避けられない。
そして何よりも、利益確定売り、ポジションの削減、高めのキャッシュポジションを心掛けたい。
これまで、我々の年金ポートフォリオは約30%にまでキャッシュポジションを高めてきた。現在の市場指標の限りでは大分いいところまでもってきたと言えるが、市場にさらなるウォーニングフラッグが灯った際には相応にキャッシュポジションを高めていく予定である。