■選挙年に見えてくるもの
上述の通り、選挙年は4年サイクルの3年目ほどには優れたパフォーマンスを期待できないものの、それでも一般に高パフォーマンスが期待できる年である。
1928年以降の選挙年サイクルをまとめてみると、以下のような数値が見えてくる。
· 同期間、22回あった大統領選の年のマーケットは6.9%の上昇し、同88年間平均の7.4%をやや下回る。ただ、過去100年で最悪だった一年、「2008年」を除けば平均は9.1%へと跳ね上がる。
· 大統領選の年の22回中、16回(73%)でマーケットは上昇を記録。
· また22回中11回は二桁台の上昇率、4回は二桁台の下落率であった。
一般に、政治家やその戦略チームは選挙年に向かって「既に」健全な経済を維持してきているので、選挙の年になっての政策にサプライズは少なく、マーケットは年後半にかけ次第に上昇する傾向にある。
· 22回中、4回の選挙年を除き、マーケットは選挙年に新高値を付けるか、その年の4Qに高値の5%以内に迫っている。
· 22回中、3回だけが4Qに安値を付けている。
· その3回のうちの2回は、メジャーなベア相場入りとなった2000年と2008年である。
要するに、政治的影響力をもって選挙年は強い傾向にあり、市場では敗者よりも多くの、そして大きな勝者を創出している。
ただ、はっきりとその方向性が異なっている直近3年はこのサイクルに当てはまらず、2016年がどうなるのか読み切れない。
恒例の通り、上昇する選挙年に終わるのかまた下落するのかは、ここからの経済情勢と変わりゆくテクニカルな裏付けによって占うこととなる。
これまでに、我々のポートフォリオは大分ディフェンシブなスタンスへと調整してきた。「下落年」になりそうな今年への準備は整っていると言える。
■では、株式市場は「選挙結果」を告げるか、または左右するか?
古い言い方で「人はポケットブックに票を投ずる」と言うが、みな最終的に、政治ではなく経済的に豊さに惹かれ票を投ずる。
ウォール街お決まりの心配事は、「政治がどのような影響を市場に及ぼすか」であるがゆえ、大統領選の候補者はやはり株式市場を活気づける政策を訴えるべきなのかもしれない。
歴史的に、選挙日までの3ヶ月間の市場のパフォーマンスが投票結果を的確に言い当てている。
1928年以降、22回の大統領選があった。
· うち14回はS&P 500は上昇。
· その14回のうち12回は、現職の大統領または政権政党の新候補が勝利を収めている。
· 残りの8回の内7回は、同3ヶ月間にS&P
500が下落し、現職が負けている。
· 例外は1956、1968、1980年の3回のみ。
· よって、統計的に「86.4%」の成功率で選挙結果を言い当てていることになる。
さらに、市場が投票日までの数週間の経済的な見通しを反映するためにこの関係が成立することも考えらえる。
株式市場の上昇は景気浮揚を示唆するが、それは信頼の高まりでもあり、現政権党が再選する確率を高めることになる。
よって、もし次の4年間は誰が大統領を知りたいのであればその結果を議論することに明け暮れるよりも、今年の8~10月の株式市場をよく見た方が手っ取り早い。
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